生活保護の老齢加算と母子加算が廃止されるという事で裁判所の初判断が示されてニュースになっています。「健康で文化的な最低限度の生活」に対する不当判決というけれど、そもそもあまり「文化的」な生活とは何かという事を考えずに自分の生活が文化的なのかどうか分っていないので、権利を主張する人の声を聞いても心には響いてきません。
母子(父子)家庭に対する手当が必要な状況は当然あるでしょう。けれど老齢と母子とで状況のいろいろ異なるものを一緒にして裁判をする事の意味はよくわかりません。僕がみた時に「それまで持っていたものを取り上げられた者のエゴではなくて、真剣な訴えなんです」という見方をできなくしている理由の一つだろうと感じています。
そもそもあればあっただけ助かる援助というものの加減を計る事はとても難しいのではないでしょうか。しかも法律では困窮の程度に応じて支給するという事になっていますし、一言で生活保護といってもレベルというか内容が8種類に分かれているとか、調べないとよくわからない事がいろいろあります。金額だけをみるとけっこう良い手当が支給されているように思えますし。認められないのが問題、という事なのでしょうか。
ニュースで原告の人がなにか言っていたけれど、ぜんぜん響いてこなかったなぁ。本当に必要な人達に必要な保護が与えられる状況が必要なのに、そういった事に対する見識は何も得られないニュースを少し残念に思いました。
行政の貸し剥がし的な言動や議員による口利き受給とか、いろいろ問題のある生活保護については、もうちょっと高いところから議論して欲しいなぁ…。