BS11の番組で紹介されていたガテン系連帯という、いわゆる非正規雇用形態の環境で働いている方々の組合のサイトにはいろいろ興味深い記事が掲載されています。
例えば31万円以上という努力次第で給与が決まる雰囲気を出している求人情報に対して、31万円って誇大広告だよね、と指摘している記事:
非正社員の実態①
その他では発足記念講演: 鎌田慧さんのかなりまとまった発言が載っています。
最近は鎌田さんの本を読んでいなかったので、なかなかおもしろかったです。
生温い、ただの取材記事をまとめた本がノンフィクションとして本屋さんに並んでいたりすると、「あーあ」と思いますが、最近の非正規雇用を扱った本の中にはおもしろいものがありますね。
それだけネタに困らないというか身近にあるという事なのでしょう。
いくつかのサイトを読んで感じた事は、非正規雇用の中で働く労働者が「ちゃんと扱って欲しい」と主張しているという事でした。
その様子はなんというか健気で、せめて「安全管理に必要な訓練と装備は請負発注側が提供する」とか「解雇時に社宅を追い出すまでに一定の猶予期間を設ける」とかとか、しないと安全な環境と会社の都合で振り回される状況は改善されないと思いました。
こんなに都合良く使うだけでペナルティがほとんどないような構造はやはり異常といわざるをえなくて、是正しなくてはバランスが悪いですよね。こういう事は利益を追求する会社じゃできないから、行政の役割りなのに先行きはあまり明くないですね。
なんにしても印象的だったのは秋葉原の事件がきっかけで日雇いが禁止されそうな現状に対して、『合法的な活動よりも犯罪が世の中を動かすのは歪な社会だと思う』というコメントでした。
個人的には働き方の多様性は重要で正社員として雇用する事だけが解決策だとは思いません。その一方で自分の子供にやっている事を説明できないような、基本的なルールさえも無視して都合良く働かせている会社はとても大人が仕切ってビジネスを遂行しているとはいえないでしょう。
利益を追求するのはベースになるルールあっての事だという事を良しとせずに、ルールを作らず、無視し、破壊してしまうのは、やはりイビツといわざるを得ません。
どういうルールがあれば良い社会になるのか、そういう議論が必要なのだと思います。
ルールはシンプルな方がゲームは良く、面白くなりますが…。
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