2008/07/22

非正社員の実態
- Reference: http://www.gatenkeirentai.net/info/zittai/zittai01.html

BS11の番組で紹介されていたガテン系連帯という、いわゆる非正規雇用形態の環境で働いている方々の組合のサイトにはいろいろ興味深い記事が掲載されています。
例えば31万円以上という努力次第で給与が決まる雰囲気を出している求人情報に対して、31万円って誇大広告だよね、と指摘している記事: 非正社員の実態①

その他では発足記念講演: 鎌田慧さんのかなりまとまった発言が載っています。
最近は鎌田さんの本を読んでいなかったので、なかなかおもしろかったです。 生温い、ただの取材記事をまとめた本がノンフィクションとして本屋さんに並んでいたりすると、「あーあ」と思いますが、最近の非正規雇用を扱った本の中にはおもしろいものがありますね。
それだけネタに困らないというか身近にあるという事なのでしょう。

いくつかのサイトを読んで感じた事は、非正規雇用の中で働く労働者が「ちゃんと扱って欲しい」と主張しているという事でした。
その様子はなんというか健気で、せめて「安全管理に必要な訓練と装備は請負発注側が提供する」とか「解雇時に社宅を追い出すまでに一定の猶予期間を設ける」とかとか、しないと安全な環境と会社の都合で振り回される状況は改善されないと思いました。
こんなに都合良く使うだけでペナルティがほとんどないような構造はやはり異常といわざるをえなくて、是正しなくてはバランスが悪いですよね。こういう事は利益を追求する会社じゃできないから、行政の役割りなのに先行きはあまり明くないですね。

なんにしても印象的だったのは秋葉原の事件がきっかけで日雇いが禁止されそうな現状に対して、『合法的な活動よりも犯罪が世の中を動かすのは歪な社会だと思う』というコメントでした。

個人的には働き方の多様性は重要で正社員として雇用する事だけが解決策だとは思いません。その一方で自分の子供にやっている事を説明できないような、基本的なルールさえも無視して都合良く働かせている会社はとても大人が仕切ってビジネスを遂行しているとはいえないでしょう。
利益を追求するのはベースになるルールあっての事だという事を良しとせずに、ルールを作らず、無視し、破壊してしまうのは、やはりイビツといわざるを得ません。 どういうルールがあれば良い社会になるのか、そういう議論が必要なのだと思います。 ルールはシンプルな方がゲームは良く、面白くなりますが…。

2008/07/17

エンジニアとは

ひさしぶりの休みでドライブで有料道路に入って、途中で車を止めてボーっと山を眺めていたけれど、工場でステンレスってよく使われていたんですよね。さびないし、強いし。
でステンレスってサビないから、ステイン+レスなのかなと思ったりして、なぜかステンレスの事を考えていました。

ステンレスで思い出すのは、六本木ヒルズの回転トビラの事故。たしかNHKの番組で原因追求が行なわれていて、元々ヨーロッパではアルミで作られていたものが、見た目の重厚感などからステンレスに日本で変更された事。この材質の変更で重くなったトビラが凶器に変ったこと。

現場では要求に沿う事ができるよう材質を変更しただけ、エンジニアが必要な変更方法を考えて図面を上げて作り上げただけなのでしょう。 気になるのは日本ではその重厚感からステレンスの需要が高いという、あの番組のナレーション。
いろいろな要因があっての事故だったけれど、エンジニアの役割ってどこまで何でしょうね。エンジニアがこの事故を防げたとしたら素晴らしかったけれど、防ぐって事は事故がなかった事になるから、顧客の要求を却下したその人はきっと会社で窓ぎわに追いやられてしまうような気がします。もっともあの事故の前にも危険性をメーカーは認識できたと認定されているようですし、問題点はいろいろあるはずです。けれど何か象徴的な事件のように思えてならないんですよね。

2008/07/13

ALIXのCFカードスピードをhdparmで計測

ひさしぶりにALIXにログインをして、新しいCFカードを買う参考にいまの体感速度が実際どの程度なのかhdparmを実行してみる。


$ sudo /sbin/hdparm -Tt /dev/hda1

/dev/hda1:
 Timing cached reads:   446 MB in  2.00 seconds = 222.51 MB/sec
 Timing buffered disk reads:   38 MB in  3.09 seconds =  12.29 MB/sec
使っているのはLexar Premium II 1GB (80x)ですが、世の中には300倍速とかもありますが、まぁLexarの場合は最低保証ですからね…。今度はWebサーバー走らせてapachebenchかjMeterをかけてみたいですが、負荷テストは無理かなぁ…。
ちなみに安売りしていたSanDisk 2GBのReadyBoostにも対応しているUSBメモリをpdumpfsのバックアップ領域としてext3でマウントしています。この領域にhdparmをかけると次のようになりました。
$ sudo /sbin/hdparm -Tt /dev/sda1
Password:

/dev/sda1:
 Timing cached reads:   448 MB in  2.01 seconds = 223.20 MB/sec
 Timing buffered disk reads:   72 MB in  3.05 seconds =  23.61 MB/sec
cacheに収まっているものの速度は大差ないのは良いとして、倍速ぐらいにはなりますね…。さすがはUSBメモリというべきなのか。

2008/07/12

ReadyBoostに使っていたSDカードが逝ってしまった

フォーマットしてもファイルが消えてしまう現象が発生し、SDカードが一枚使いものにならなくなりました。思い当るのは、Vistaを中途半端に止めたまま鞄に入れて職場に持っていった事。
会社で鞄を開けると、PCが熱を出し続けていたのでもわっとした空気が…。 慌てて電源ボタンの長押しで止めたけれど、キーボードなんかのプラスティック部品が壊れるんじゃないかと思うほど熱かったです。
ReadyBoostによるランダムアクセスが寿命を縮めたというよりも、電源が落ちなかったことが致命傷になったのでしょう。

しかし、しばらく使っていて反応が鈍くなったことで気がついたので、ReadyBoostの効果は、少なくとも自分にはあったのだと思います。
そこで今回は独自基準で読み書き15MB/sでClass4というSanDiskの2GB SDカードを買ってきました。Panasonicの"up to 5MB/s"というClass4 SDカードとほぼ同じ金額で並んでいるところが微笑ましいです。各社がどんな計測方法を使っているかよくわからない上に数字が違っても値段は同じという状態です。最初からPanasonicでは過熱状態やさらに過酷な条件でも動きそうだったのでSanDiskにしてしばらく使ってみたいと思います。

このSandiskのSDカードはReadyBoost用のデバイスとして認識されて、すぐにはキャッシュへの読み書きが発生していませんでしたが、一度電源を入れ直してからは非常に順調に快適です。少なくとも自分にはReadyBoostの効果はあったようなので、その発見はおもしろかったです。

いまのところ専用にフラッシュメモリを用意しないと実用上は問題が大いにありそうなところと、2GBの物理メモリに収まらないような変な使い方をしている人間にしか効果はなさそうですが気に入っています。

金貨コレクションが売却されたらしい

金貨を売って57億円とニワニュースでみたけれど、一般財源に繰り入れられるらしい。 美術的な価値もありそうだから、定期的に公開するようにして国が持っていてもいいんじゃないかなぁ。
税収も減っているから貢献するための方策なのでしょうけれど、タクシー代は凍結かもしれませんが、官僚が無駄に使う経費に消えなければ良いなぁと願うばかりです。実際のところ中央省庁が天下り団体から購入している書籍を全部止めればこの100倍ぐらいの税収になるんじゃないんでしょうか。

そもそもこのニュースって随分前に流れたような気がする。
調べてみると、確かに財務省のWebサイトには7月10日付けで売却終了が告知されているけれど、4月頃のニュースでも57億円と書かれているからいまさらと思ったのは間違いなかった。

2008/07/11

大学病院に戻らない若手医師

日経新聞に2年間の研修を終えた若手医師が大学病院に戻らないというデータが載っていましたが、論調は、医者の地域格差によってこれまで地域医療を担っていた大学病院の危機、といった感じでした。まぁ街中にあって、初診料が高額な大学病院がなぜ地域医療の担い手か、というのが記事を読んだ率直な感想。まぁ高度医療を受ける必要がある病気に対しては、いろいろ充実しているはずの大学病院は必要という事なのかもしれません。 短かい記事だったから、いろいろ書けなかったんでしょうね。

けれど田舎の医師が常駐しないか不足している病院を運営する市町村なんかは、不足分を補うために医師の派遣を大学に依頼したりするといいます。依頼に答えられなくなるのは、医師の所属する医局のボスである教授の影響力が低下してしまいます。まぁいろいろ汚職や変化を恐れる土壌の温床となる医局制度ですから、大学に医師が戻ってこない事自体は良い事だと思うんですよね。
問題点は関東圏に医師が集中するとかっていう事なんじゃないかなと思いますが、記事は大学に医師が戻ってこないというデータから、地域医療の危機という論旨だったので少し時代遅れの印象を持ちました。

離島や山間部なんかの医院に所属する医師や派遣される医師を国が認定して何か優遇策を出すといった公的な助成が必要な気がします。仕事が楽で賃金が高い場所を求める医師は放っておいても、そうではない医師にとっても離島などに行く事は最新の知識や技術から離れる危機感があるはずで、こういった部分のフォローがなければ市場原理に任せておきつつ「問題だ」というだけでは解決するわけがない。
この問題はかなり複雑で深刻なはずですが、これまで包括的に問題点を指摘して改善について議論しているような番組や記事をみた事がありません。たぶん発見できていないだけなのでしょうけれど、問題点の羅列ばかりの情報が多いような気がしていて少し将来が心配です。

2008/07/05

Inspiron 640mのVistaでReadyBoostを試してみる

Vistaの勉強用に購入したInspiron 640mはもはや仕事用PCになってしまったので、あまり遊べなくなってしまった。 いろんなソフトウェアを入れているので仕事には便利なのですが、やっぱりオーバースペックなので、仕事のPCはWindows XPで良いんだけどなぁ…(会社は準備してくれないし…)。

このPCは最大の2GBまでメモリを搭載しているのですが、ウィンドウ切り替え時の画面の描画が若干遅い場合があります。チップセットの内蔵ビデオを使っているし描画が遅いのはしょうがないのですが、仕事に使うのにもたつくのは少し気になるところ。
そんな時にトランセンドの32GB PC Expressカード(TS32GSSD34E-M)が手に入ったので場所も余っているしReadyBoostを試してみました。

GoogleにReadyBoostの評判を聞くと、どうも追加したフラッシュメモリの容量分だけ物理メモリの容量を増やすものという前提で意見が述べられているものが多いように思えました。MSが発行しているReadyBoostを含む"Windows PCアクセラレータ"についてのペーパーによれば、HDDにスワップアウトされたページをReadyBoost用に追加したフラッシュメモリにも配置すると書かれています。つまり物理メモリに収まらない領域が書き込まれるので、確かに2GBのメモリがあれば不要、あるいは効果はあまりないんじゃない?というインターネットでの意見は正しそうに思えます。
ただ問題は物理メモリの2GBよりも多くのページを使っているという事なんですよね。僕の使い方も悪いんでしょうけれど、タスクマネージャーでページファイルをみると2.5GBほど使っています。

さてさて、PC Expressカードスロットに32GBのフラッシュメモリを挿してNTFSに変換してから、プロパティからReadyBoostを有効にしてしばらく使ってみると、気になる事が起きました。もともと資料やバックアップ領域として使おうとしていたのでファイルコピーをしてみると遅い、とても遅い。普通のHDD内の転送は良いのですが、この32GBフラッシュにファイルを転送すると数KBしかスピードがでません…。確かに1つの大きなファイルを転送しているわけではなく、pdumpfsを使っていたりするので、細切れになっているファイルを転送しているからパフォーマンスが悪いのはしかたがないですが、これはひどい。
ただファイルコピーなどで32GBフラッシュを使わなければ、体感速度は若干良くなった気がします。気のせいかもしれないといったところです。NTFSが悪いのかなぁ…。もう使っているので再フォーマットまでして確認するのは止めておきます。

さて32GBを使うのは断念して、余っているSDスロットを使う事を考えました。このInspiron 640mはSD/SDIO対応でSDHC非対応になっています。新しく買うのももったいないので、elecomのClass4 2GB SDカード(MF-FSD02GC4)が余っていたので挿してみます。
SDカードはPC内蔵スロットの転送速度とカード自体のスピードが良くないと、ReadyBoostに対応できないらしいですが、チェックしてみるとあっさりと有効にできました。もっとも1.6GBほどが持っていかれてReadyBoost専用ですが、まぁこっちには都合が良いです。

フォーマットはFATのままで、リソースモニタを使ってD:\ReadyBoost.sfcacheファイルの読み込み、書き込み速度をみてみます。毎分1MB~2MB程度は読み書きが発生して多い時は12MBほど書き込みが発生しています。
この状態でウィンドウをいろいろ切り替えてから、Firefoxのタブを切り替えたりしてみても、特にもたつく感じはなし。SDカードを抜いて同じ事をしてみると、Firefoxのタブの切り替えやVisualStudioの新規ファイルオープンに時間がかかる感じ。
改めてSDカードを挿して、しばらく書き込みが収まるまで放置してみます。うーん書き込みが大量に発生していますが200MBを越えているって本当なんでしょうか。このリソースモニタの表示を疑っちゃいます。タスクマネージャーのページファイルは2500MB前後で物理メモリに収まらないページは500MBぐらいなんだけどなぁ…。まぁ5分くらいしてもあまり変化がないので御飯を食べたり30分ほど放置してから、先ほどと同じような事をしてみます。やっぱり違いがわかるぐらいには反応が良いんですよね。

これを気休めと取るかどうかは、使う人が試して判断すれば良いのだと思います。ただReadyBoostの仕組み自体を考えると、搭載するメモリ量などとは関係なく使えば何かしら利点があるでしょう。体感できるか、払ったコストに見合うかどうかがはっきりしないのですが、個人的にはVistaを使うのであればReadyBoostは使うべきなんだろうと思います。