2009/07/08

Windows7での「アップグレード」という言葉の意味

既にXPやらVistaやらが動いているPCにWindows7を入れて動かすという意味で「アップグレード」という言葉を使いますが、人によって受け取り方が違ってきます。私は「アップグレードできる」と言われれば、OS以外のデータや導入済みのソフトウェアはそのまま"Program Files"フォルダに引き継がれると思ってしまいます。

しかし今回はXPからのアップグレードは「クリーンインストール」になると説明されていて、既存のデータやソフトウェアは引き継がれないと言われています。

わかる人にはわかるこの説明がいろんなところで混乱を招いていて、マイクロソフトのサイトをみていてもVista等を対象にした説明ではデータが引き継がれるという意味で「アップグレード」と書かれていますし、対象のOSによって単語の意味が統一されていないようです。 もちろんアップグレード版は低価格ですから、「XPユーザーはアップグレード版を購入できます」という意味で「アップグレードできます」と書かれているところもあります。

こんな風に言葉の違いが気になったのは、32bit版のVistaに64bit版のWindows7が導入できるか気になって調べていたからです。少なくとも32bit版のXPに64bit版のVistaが導入できない事はわかっています。→「32 ビットと 64 ビットの Windows : よく寄せられる質問」。 これを踏まえてWindows7についての情報を探すと公式な資料は発見できませんでしたが、Wikipediaには「32bit版Vista→64bit版Windows7が可能」と書かれています。その出典が価格.comのクチコミ情報になっていたので、そこを見てみると信用できるか微妙な表現になっていました。

先日予約が始まった(そしてすぐに終った)Windows7のアップグレード版を販売するサイトでは、はっきりと「32bit版Vista→64bit版Windows7は新規インストール」と書かれています。ここでも「クリーンインストール」とは書かれていないですね…。

仕組みを考えるとVistaであれWindows7であれ、32bit版と64bit版でデバイスドライバの互換性はありませんから、異なる"ビット"同士で既存のデータやソフトウェアを引き継いだアップグレードは非常にリスクが高いと考えるのが妥当に思えます。たぶん再起動したら動かなくなる可能性がある程度あると思います。

たぶん「アップグレード版を購入する事ができます」が短かくなって「アップグレードできます」になったのだと思いますが、マイクロソフトの窓口担当者でも混乱しているという事なのでしょうか。

結局みつけたのがこれ…

マイクロソフトのサイトからやっとそれらしいものを探すと、優待アップグレードプログラムの中に「プログラムに関する情報」があり、その中で「システムのプラットフォーム (32 ビットまたは 64 ビット)」と書かれた下に次のような説明がありました。

重要 : ご使用の Windows Vista の基本言語、エディション、プラットフォームとは異なる言語、エディション、プラットフォームの Windows 7 にアップグレードしようとすると、アップグレード処理が失敗し、インストールされていた元のバージョンの Windows ソフトウェアで利用していたアプリケーション、ファイル、および設定が失われることがあります。最悪の場合、ハードドライブのフォーマットが必要になることがあります。

※ 「プラットフォーム」に強調タグを追加しました。

販売店の情報でも良いけれど、なぜか信用できそうな情報がこれだけという結果になりました。Windows7から64bit版を本格的に展開するのだから、こういったところのフォローも必要じゃないかなぁ。32bit版と64bit版は同一パッケージに同梱されるから間違ったものを買う可能性はなさそうですが、正しくないものを導入してしまいそうです。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

この件に関して、日本人のみでなくほかの国の人も同様に感じていて、私も色々なサイトで調べてます。まず、ツクモのサイトを見てみるとVistaのWindows7アップグレード権の内容を見てみると同じプラットフォームのみでのアップグレードが可能と書いてあります。http://shop.tsukumo.co.jp/special/090622a/
マイクロソフトのVistaの説明を見てみると、アップグレードはできないが、クリーンインストールはできると書いてあります。http://windowshelp.microsoft.com/Windows/ja-JP/Help/41531554-d5ef-4f2c-8fb9-149bdc5c8a701041.mspx
Windows7に関してはご存知のとおり同じDVDに両方のプラットフォームが入っているため、いくつかのサイトを見る限り32か64を選べるんじゃないかと色んなサイトで言ってます。結局のところはわかりません。また、アップグレード版とフル版ですが、これも、正規のVistaおよびXP,2000を使用中のユーザはアップグレード版を購入することによりアップグレードが可能といってますhttp://community.winsupersite.com/blogs/paul/archive/2009/06/25/clean-install-with-windows-7-upgrade-media-what-about-x64-upgrades.aspx が、XPからのアップグレードはできないためクリーンインストールという形になりますよね。とするとそれはアップグレード版のDVDでできるのかどうなのかっていう疑問がわいてきてこのサイトでいうとまだはっきりと答えが出てないそうです。パッケージにより100ドル近く価格が違ってくるため世界中の人がそのへんを気にしてます。引き続きこのサイトのアップデートを待ちますが、もし何かわかり次第アップデートお願いします。私は、まだ明らかでないため、事前予約はしないつもりです。少なくともツクモのサイトでは32から64は駄目とかいてありますので、このアップグレード権では変更はできないと思われます。