2009/09/07

小説「ヨコハマ買い出し紀行」を読んだ

小説版は原作をベースにしながらも、原作にとらわれずに編まれた作品です。 賛否両論ありますが、アルファさんの個性はそのままと感じました。 結局、それが一番大切な事だと思います。

これは、漫画もそうですが、読んだ感想をうまく表現できない作品の一つです。 漫画と同じような感想を持つ事ができたということは、原作の雰囲気を受け継いだ良い小説だという事なのでしょう。

あいかわらず作品の舞台はのっぺりとした平穏な世界観に満ちています。しかし、その奥にある繊細で美しいものに心が引き込まれてしまいます。 そういった描写は丁寧で、小説として楽しめる作品になっていると思いました。

原作の背景にある多くの謎は、そのままで良いのですよ。 受け手がいろいろ考えればいい、日本人が好む作品だと思います。

アルファさんの描写さえブレなければ、まだまだ、謎を別の方法で料理した物語を作る事はできるでしょう。 また違う書き手によるお話しを読んでみたいと思いました。

一気に読んで午後の時間が埋まってしまった。 まだ夕日が見えるあいだに外を歩きに行こうかな。

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