GNUのcfengineといえば私が大学に入った頃から存在するシステム管理での自動化を推進するツールですが、まともに使われている現場についての情報を聞いた事がありません。
それなりにあるはずですが、システムの自動化というキーワードは本にもなりにくいのか、UNIXでかつ、エンタープライズ環境という切り口では、システム管理の本そのものをあまり見た事がありません。
もちろん製品やソフトウェアのマニュアルというものはありますが、所詮道具なので、それを料理するためのレシピ集というのはあまり見ません。
オライリーからもいくつか本は出ていますが、Unix Power Tools以外はそれほど使えないレシピ集に見えます。
特定の料理が口に合う人には良いと思うんですが、マニアックな人が多いためか、行列のできる料理はあまりないようです。
ハードウェアを見るのか、ソフトウェアだけをみるのか、なんでもかんでも管理者という一人の肩に落ちてくるのか、料理の味などどうでも良くなる状況もありそうです。
さてcfengineなどの自動化はシステム管理に関わる人間には必要な品質改善の方法です。
## いまいちポピュラーではないようですが…。
最近は死活監視などを行なうモニターツールが雑誌で解説されていましたが、製品を含めてこういったツール類はいろいろ使われているはずです。
##「死活」という言葉はその本で始めて知りました
この他にもrsync+sshを使ったファイル配布は、いたるところで行なわれているはずですが、こういった仕事をさせるためにad-hocな方法で設定を変更してはいないでしょうか。
sftpしか使わないのにsftp-serverをcommand=に指定していなければ、セキュリティ上問題があるかもしれません。
問題があるかどうかを判定する、基準すらないかもしれません。
上司やお客様から微妙な場合の判断基準を置く場所が与えられていないかもしれません。
ここでいうシステム管理者はサラリーマンを意図しているので、この仕事に就く道はいくつかあります。
- 新入社員として配属された子羊
- SIerとしてシステム開発に携わった後、ソフトウェアと供に納品された開発者
- 開発に疲れて下流に流れついた元開発者
- 効率化を行なう製品開発や研究の一環として運用にもときどき携わる研究者
とにかく、システム管理者が突拍子もないスキルを持っていない限り、仕事として始めたシステム管理という仕事について概要を知る方法も教えてくれる人もいないために、自分の仕事がシステム管理なんだと理解しても、それは無理のない事といわざるをえないように思えます。
独学で得た知識が十分に体系化されていなければ、自分のできる範囲だけで仕事を行なってしまい、よりよい方法を模索するなど夢にも思わないかもしれません。
またシステム管理者が将来を危惧し、モチベーションを落とす事があっても仕方がないでしょう。
そういった自分が知っている世界の反面教師として、ほかのシステム管理という仕事について情報を得る機会があっても良いのだろうと思います。
今日は"Principles of Network and System Administration"がAmazonから届いたので、しばらく読んでみようと思います。
有名なシステム管理の教科書ですが、冒頭のcfengineの作者が書いたものです。
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