2010/01/17

無線LAN AP構築用に情報収集

無線LANのAccess Point (AP)を構築するには、hostapdというソフトウェアを使うのが一般的なようです。 そしてhostapdが対応する無線LANのチップが限定されています。 先日試したrt2870staは名前に"STA"が含まれている事からも、ステーションモード専用でAPにはできません。

そこで、alixを使った無線LAN APに必要なカードや、そこから関連する情報を調べてみました。

とりあえずhostapdについて調べてみた

ここで対応しているのは、Prism系のチップを搭載したものなどがほとんどのようです。 WPAに対応しているとなると、atheros系のチップが入手しやすそうなのですが、USBの形で手に入るものは少ないようです。 linuxwireless.orgの対応表をみてもUSB系でAPモードがONになるドライバは次に挙げるものだけでほとんどないんですよね。

  • Marvell - libertas_tf
  • p54usb - Intersil/Conexant
  • rt2500usb - Ralink

この中でhostapdで対応しそうなのは、p54usbだけだけれど、日本で購入できるUSBスティックの情報は、ほとんどないと…。Supported USB wireless devicesの一覧表には40件以上リストされてるのにな…。

国内でも入手可能そうなのはNetGearのWG111ですが、国内品(WG111-300JPS)のUSBIDが、p54usb.cに書かれているものと違い、rtl818xモジュールにこのID(0846:4260)が書かれています。

無線LAN周りのドライバコードをみるとUSB機器は必ずUSBIDが書かれています。 これで検索すると確認されているものと似ている型番でも、USBIDが異なるものがほとんどのようでした。

AtherosチップなUSBスティックを試してみる

試しに近くの家電量販店でAtherosのSuperGに対応しているUSBポートに刺すAterm WL54GUを買ってみましたが、見事に動きませんでした。

なかを開けてみるとチップはAtheros 2524-AQ1Cで、linuxwireless.orgを調べるとzd1211rwドライバを使うようなのです。 いずれにしてもWL54GUはAPモードが動かないので、hostapdでは使えないですね。

2010/01/18追記:
APモードにはならないのですが、zd1211rwドライバで動く事は確認できたのでUSBIDをzd1211-dev MLに投げました。

Alixが対象なので、USB系が難しいとなると、望みはminiPCIしかありません。 これはこれで面倒な気配がただよいますが、調べてみる事にしました。

とりあえず古いブロードバンドルーターを開けてみた

ここで使っていないcoregaのWLBAR-54GTというブロードバンドルーターの中を開けてみると、XG-601というminiPCIな無線LANモジュールが内蔵されていました。

そこで、ケースを壊してアンテナを一緒に取り外しました。 alixに付けてみたところPrism GTチップを使っているらしく無事に認識されました。

このカードは11b/11gに対応していますが、セキュリティはWEPまでの対応なので実用にはちょっと使えない感じです。iptablesでルールを書いてインターネットに出ていくだけにしても良いけれど、踏み台にされても嫌だしなぁ…。

とりあえずこのカードは実験用に確保して、他に使えそうなminiPCIなカードを探す事にしました。

閑話休題:技適マークがない事に気がついた…

目先を少しずらしてみると、気になるのは外したカードに技術基準適合証明マークがカードについていないところです。 しかし技適の対象に対する総務省への問い合せ結果に寄ればMiniPCIカード+アンテナを一体として扱えば問題なさそうです。まぁ伝聞の伝聞ですけどね。

この解釈は玄人志向からMiniPCI+アンテナが販売されている事から考えても、合理的なところだと思います。 MiniPCIカードに印加される電圧は一定ですし、alixは金属ケースに入れるので関係ないですが、元々プラスチックケースに入っていたところからもカードやアンテナケーブルからの副次的な電波も問題はなさそうです。

ま、WLBAR-54GT本体に貼り付けてあるシールに技適の証明番号は印字されてないんですけどね。たしかシールが本体に付属していたような気がかすかにする…。

いずれにしても、新しいカードがみつかるまでは、取り外したXG-601なカードとアンテナを使う事に問題はなさそうです。

新しいminiPCIカードを探すための、今後の方針について

さて、探せそうなのは次のような手段でしょうか。

  • 国内販売品からminiPCIカードとアンテナをそのまま取り外す
  • 国内販売品の保守部品からminiPCIカードとアンテナを一体で入手
  • 玄人志向の802.11ND-MPCIを購入
案1:国内販売品からカードとアンテナを取り外す

miniPCIカードについて、まとめているサイトをみると、WN-G54/BBRや、WN-AG/BBRを分解すればatherosのカードが手に入るようです。 また無印のWN-G54のコントローラーににヒートシンクをつける記事によれば、こちらにもAtheros製のminiPCIカードが付いているようです。

いつの間にか壊れていたアクセスポイントによればMN-WAP54gはatheros系のminiPCIなカードを内蔵しているもよう。

XG-600なカードがついている情報は、いくつかあるけれど、それは手持ちのXG-601同様にWEPまでしか対応していないみたいなので、候補からは外しました。

案2:保守部品からカードとアンテナを調達する

メーカーの保守用部品でアンテナまで販売しているのは、AirPort Extreme用の保守部品ぐらいしかみつけられませんでした。

案3:玄人志向のminiPCIカード+アンテナを購入

Buffaloの無線ブロードバンドルーターには、この玄人志向と同じWLI-MPCI-G54を搭載しているようです。玄人志向からカードを入手するのは安全でお手軽ですが、お勧めする人はいても具体的な成功例がみつかりませんでした。

たぶんb43系で使えるんだろうけれど、値段は安くはないし、試そうにもちょっとなぁ…。

どれもいまいちですね。 しばらくはリサイクルショップを周って、古いブロードバンドルーターを漁ってみようと思います。あまり廉価なものはminiPCIカードを持たずに組み込まれている場合があるから、なかなか難しそうですが…。

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